小腸の病気

メッケル憩室

病態

回盲部(小腸の出口)より口側約50cmにできる先天性の憩室で胎生期の卵黄管(臍腸管)の遺残したものです。通常無症状ですが、下記のような合併症を呈することがあります。

症状

憩室炎,腸閉塞,潰瘍,出血,腸重積

治療

まず保存的に対症療法を試みますが、出血、潰瘍の穿孔、腸閉塞を併発した場合は憩室を含んだ回腸部分切除を施行することもあります。

非特異性小腸潰瘍症

病態

若年者に好発する小腸に多発する不整形の浅い潰瘍。

症状

潰瘍より慢性に持続する出血を来たし、貧血と低タンパク血症の症状(浮腫など)を主症状とします。病変が進行すると腸管の狭窄症状を呈することもあります。

検査

まず、上部、下部消化管内視鏡検査にて出血源がないかどうかを診ます。いずれも異常なく、かつ血便が持続する場合は本症を疑い、小腸造影検査を行ないます。

治療

本症は原因不明であり、一般に薬物療法は無効であることが多いです。
対症的に栄養療法や貧血に対する治療が中心となります。
症状が、持続し改善が見られない場合は外科手術に踏み切ることもあります。

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