胃の検診・検査

胃がんの血液検査:ペプシノーゲン法とは?

ペプシノーゲン法とは簡単に言うと「血液検査の胃がん検査」のことです。 「えーっ、血液の検査で胃がんかどうか分かるの?」と驚かれる方も多いでしょう。

結論から言うと血液検査で胃がんかどうかは分かりません!! えっではどういうことなの?

ではここでペプシノーゲン検査をご説明しましょう。

ペプシノーゲン法とは?

加齢とともに胃の中はくたびれてきます。これが慢性胃炎(萎縮性胃炎)です。

慢性胃炎は胃の表面にある粘液が薄いので、胃は常に自分で分泌した胃液(胃酸)により攻撃を受けることになります。この攻撃が長年続くと胃粘膜が荒れて、時に変性し「がん化」することになるのです。

ペプシノーゲン検査とは、血液中のペプシノーゲン値を測ることでこの「慢性胃炎」の進み具合を調べる検査なのです。

陽性と判断された場合は、胃に慢性的な刺激が常に加わっているということで、この慢性的な刺激が胃がん発生と密接な関係を持っており、慢性萎縮性胃炎は胃がんの高危険群なのです。

慢性萎縮性胃炎を的確に診断することが、胃がんの早期発見と早期診断の向上に有効となりますがこの検査はあくまでも胃の萎縮のマーカーであり、癌の特異的なマーカーではないということです。

注意

  • 要するに、『結果が陰性でも必ずしも癌がないということではない』のです。
  • しかし慢性萎縮性胃炎は胃がんの高危険群なのですから「早期胃がんの検診」としては簡便な方法として普及しています。

胃の検査を比較!

胃カメラと胃透視の違いについて

数年前は胃の検査というと、まずバリウム検査をし、そこで何か異常があった人が精密検査として胃カメラをする、と言う場合がほとんどでした。しかし、胃カメラが普及した今では、いきなり胃カメラをすることの方が多くなりました。

しかし胃透視(バリウム検査)にも長所はあるのです。例えば、胃潰瘍や進行ガンなど胃の形が大きく変形する病気では、どちらの検査でも簡単に指摘できるのですが、胃が下に下がっている「胃下垂」や、胃の壁を這うように広がるガン、食道や胃の食物の通りの良さを見るにはバリウム検査の方が優れています。

反対に、胃炎などで粘膜の色調の変化を見る場合や、組織検査が必要な場合には胃カメラでしかできません。病変の位置を正確に把握するためには両方の検査が必要な場合もあります。

医者側も、その人にとってどちらの検査が一番有用なのか常に考えていく姿勢が必要と思われます。

バリウムと胃カメラ:長所と短所

胃カメラ(内視鏡検査) 胃透視(バリウム検査)
長所・胃の粘膜の色がわかる(これは診断するときにとても大きな助けになります)
・ 組織検査が可能(顕微鏡検査ができます)
・ 胃の全体の形がよくわかる
・ 胃下垂や胃の伸びやすさがよくわかる
・ 食道や胃の動き、食べ物の通る様子がよくわかる
短所 反射による苦痛 ・ バリウムがまずい(甘い匂いがついて昔よりはのみやすくなっている)
・検査後、腸の中でバリウムが固まって便秘がおこりやす

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